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AIビジネスコンサルタント

AI企業の開発部副部長に聞くーテクノロジー×ビジネス戦略を武器にした挑戦

HEROZ株式会社開発部副部長中村隆太

HEROZ株式会社の開発部副部長とAIビジネスコンサルタントを務め上げる中村隆太さん。テクノロジーとビジネスという、一見全く異なる専門分野の責任職として、同社で重要なパイプ役を担っています。どのようにしてそのようなキャリアを歩むこととなったのか?この答えの鍵となる、「テクノロジーが社会にもたらす価値」に対する考えを詳しく伺いました。

音楽理論の仕組み化を始めた学生時代

学生時代はどのように過ごしていらっしゃったのでしょうか。

中央大学の理工学部情報工学科に入学しましたが、実は3年生の頃までPCをほぼ触ったことがないほど、コンピュータに疎かったです。当時は音楽活動に熱中していたこともあり、卒業論文の研究テーマを「音楽理論に基づく自動作曲」に定めました。音楽理論のルールをコンピュータに覚えさせ、人間が聞いてそれらしい音楽が自動で作曲可能かを研究していました。


その後、大学院修士課程では「楽譜情報の教示による二楽曲間の感性的な類似性の評価法」を修士論文のテーマにしました。人間が提示する複数の類似する曲の構造を音楽理論に基づく特徴量を用いて解析し、未知の類似する曲を検索するという内容です。振り返ってみるとこれが機械学習に興味をもつ原体験であったのかもしれません。

大学院修士課程をご卒業後は?

就職活動中に書籍を読んで知った外資系総合コンサルティングファームのアクセンチュアに入社し、同社のITコンサルティング部門に配属されました。最初の2年はシステム開発を経験し、その後業務コンサルティングを担う部門に異動しました。ここで7年ほどBPR等を経験した後に、戦略部門に異動し5年間、戦略コンサルティング業務をシニアマネージャーとして経験しました。戦略部門では、それまでの“課題解決”ではなく“課題発見”が重視されるようになり、頭の使い方が異なったため異動当初はかなり苦労しました。それも含め戦略~業務~ITとひととおり経験する機会を得たのは幸運でした。

コンサルティングの専門性を武器に、技術まで一貫できるパイプ役に

転職のきっかけはどのような機会だったのでしょうか。

戦略部門で新規ビジネスや中長期の成長戦略を検討する中でテクノロジービジネスに触れる機会が増えていました。その中でビジネス構想と技術的な設計が有機的に繋がらずに、実現しない、もしくはシステムを作ってみたものの期待する効果を得ないという場をよく見かけました。その状況に対し、私はIT・業務・戦略と機能横断的に経験していたのもあり「同一の人格がビジネス設計~テクノロジー設計まで一気通貫で担った方が上手く行くのでは?」という仮説が有りました。しかし、当時の組織では機能毎に役割分担されており一気通貫で関わることが難しいというジレンマがありました。

自分の仮説を試してみたいという思いが募るのに合わせ、当時テックベンチャーの台頭がより国内でもより顕著になってきた時期だったので年齢的な事も踏まえてAIベンチャーであるHEROZでチャレンジすることにしました。

現在、どのようなビジネスをされていますか?

私が所属しているのはAIの社会実装を担当する開発部です。開発部にはエンジニア職とビジネス職がいますが私はビジネス職を統括しています。ビジネス職はビジネス構想、業務設計、AI課題設計、検証、システム化、運用までの全体構想と管理を担います。

正直ベンチャーなので多種多様な価値観の人がおり、それぞれのスタイルで働いていますが、私は入社前の「なるべく同一人物が一気通貫で担うべき」という仮説に従い、エンジニア領域についても理解し意見を出し、逆にビジネス領域についてもエンジニアから意見を貰うようにしています。ビジネスとエンジニアがなるべく分業しない体制が理想です。公表できる実績は全体のうちのわずかですが、実稼働しているAIも多く、AIの社会実装という観点ではこのアプローチは上手く行っている様に感じています。

AIエンジニアはビジネス職からすると「異能」です。デジタル社会においてはこの「異能」の力をいかに社会に実装できるかが重要です。となると「異能」を扱う私達も、異能の考えや、価値観、メカニズムや理論を理解した上で社会実装することが重要になります。そうした役割を果たす人材のニーズは今後も拡大し続けると思います。

例えば、芸術領域においても、表現に長け、突き詰めて素晴らしい作品を生み出せる人がいても、伝える人や社会に適合する形に変換する人がセットで存在しない限り社会に広く浸透・残存していかないのと同じ構造ですね。

中村様

テクノロジーという手段がより個人と社会を強くする

 中村さんが目指す未来は、どのようなものでしょうか?

私個人が期待する未来は「より多くの個人にとって自由に生きられる社会システムが実装されること」です。組織に縛られず、個人がその専門的な強みを活かして働きたいときに働ける、必要な時に仕事から離れてもまた復帰できるような社会が訪れることを望んでいます。

その社会システムを見据えてテクノジーには「個人の観点」と「社会全体の観点」からそれぞれ期待していることが有ります。

個人の観点では、テクノロジーをレバレッジした少数精鋭のチームが大きな成果・価値を出せるのが当たり前になれば、より多くの個人が強い交渉力を得られ、結果として自由になることを期待しています。

社会全体の観点では、テクノロジーの社会実装が社会全体で進み、生産性が底上げされれば既存の社会システムに捉われずに、人間のさらなる自由を中核にした新しい社会システムに移行することを期待しています。

後者は生きているうちには完成形に到来しないでしょうし、連続的に変化するのか非連続的に変化するのか様々な辿り着き方があると思いますので、その進化に少しでも貢献したいというのがモチベーションです。

前職からスタートアップに移籍して、どんな変化がありましたか?

スーツを着なくてよくなりました。コレ、予想以上に快適でした。

もう一点、コンサルティングファーム時代は、周りに自分と似ている方が多かったと感じます。同じような価値観を持ち、同じような社会の切り取り方をしていました。一方で、先ほどの「異能」の通りエンジニアやリサーチャーは考え方や価値観がかなり異なります。この「異能」と協業することに価値があると考えAIベンチャーに移籍したのですが、それなりに色々と大変ではあります。それはお互いにです。しかし、その協業にこそ価値があることは疑っていません。

過渡期は色々とカオスですが、異物を混ぜると、分離したり結合したりという化学反応を起こしたりしながら適合・調和する形に自然に落ち着くだろうと思っています。

中村さんにとって、イノベーションとは?


「常に起きており、身近なものであり、繰り返し再現できるもの」だと思っています。そのうちマーケティングのような組織の一機能として普通の人が普通に扱うテーマになるだろうし、なって欲しいです。

もう少し情緒的な話をすると(理論上の話はさておき)時間が不可逆である以上、今と過去を比較すると何かは常に変化をしています。ということはそもそもひとつとして同じものはない中である種の変化のみを「イノベーション」と定義していることになります。それは何なのかと考えた時に「多くの人々が想像し希望する変化」をイノベーションと呼ぶのだろうと思っています。

前職の先輩に何気なく言われた「俺は今が一番若い」という言葉が好きです。自分の人生の中で今以上若くなることがないから、何かやるなら今やるしかないという本質を突いた指摘だと思います。人生の中で絶えず変化を続けながら、そんな思いを大事にしていきたいと思っています。

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